極限でも平静な状態 でいられる
合気道にはもう一つ面白い概念があります。
それは
「武産合気(たけむすあいき)」
です。
これは
「技を考えなくても自然に出る状態」
と言われています。
この状態は、神経科学的に見ると
非常に特殊な脳状態です。
合気道の 武産合気の脳状態
達人の 「力を使わない力」 の正体
武術と禅で言う 無心状態の神経科学
この3つは実はかなり繋がっています。
合気道や禅で語られる
「武産合気」「力を使わない力」「無心」 は、
表現は神秘的ですが、
近年は 神経科学・運動科学の視点でもかなり説明できる部分があります。
順番に整理します。
① 合気道の「武産合気」の脳状態
合気道を創始した
Morihei Ueshiba
が使った言葉が **武産合気(たけむすあいき)**です。
意味
「技が無限に自然発生する状態」
つまり
技を考えない
体が自動で動く
相手に合わせて変化する
状態です。
神経科学で近い状態
これは 高度な自動化された運動です。
関係する脳
前頭前野(思考)
活動が低下
→ 考えすぎない
小脳
運動の自動制御
→ 技が滑らか
基底核
習慣化された動作
→ 反射的に動く
つまり
意識が指令する → 無意識の運動回路に任せる
状態です。
② 達人の「力を使わない力」の正体
武術でよく言われる
「力を入れてないのに強い」
これは主に3つの要素です。
1 身体連動(キネティックチェーン)
力の流れ
足
↓
脚
↓
腰
↓
体幹
↓
腕
全身が連動します。
すると
小さな力でも大きな力になる
2 脱力
初心者
腕だけで力む
達人
必要な筋肉だけ使う
結果
エネルギーロスが少ない
3 タイミング
達人は
相手が崩れる瞬間
重心が移動する瞬間
を使います。
つまり
相手の力を利用する
③ 武術と禅の「無心」の脳状態
禅や武道の「無心」は
思考が止まり集中が極端に高い状態
です。
禅で有名なのは
Takuan Soho
(沢庵宗彭)
無心で起きる脳変化
研究で分かっているのは次です。
デフォルトモードネットワーク低下
これは
自己思考
心配
反芻思考
のネットワーク。
瞑想で弱くなります。
感覚野が活性化
視覚
聴覚
体感覚
が鋭くなります。
時間感覚の変化
多くの達人が言う
「時間が遅くなる」
感覚です。
④ 武産合気・無心・フロー
心理学ではこれに非常に近い状態があります。
フロー状態
研究したのは
Mihaly Csikszentmihalyi
特徴
自我が消える
動きが自動化
集中が極端に高い
時間感覚変化
まとめ
武術の達人状態
1
思考が静まる
2
無意識の運動回路が働く
3
全身連動
4
感覚が鋭くなる
これが
武産合気
無心
フロー
にかなり近いです。
